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ボツリヌス治療外来

当院では、外来診療にてボツリヌス治療を行っています。主に顔面痙攣や上下肢拘縮の患者さんが対象となります。 ボツリヌス治療では、ボツリヌス菌がつくり出すA型ボツリヌストキシン(天然のタンパク質)の製剤にて、筋肉の収縮を一時的に抑制します。

ボトックス®あるいはゼオマイン®を選択し、外来にて投与を行います。
にぎりこぶしをしたまま手が開かない場合、指間や上肢に、また肩がうまく動かず着替えが大変な場合には腋窩や背部の筋肉などに投与します。足のつっぱりには、腓腹筋やヒラメ筋(ふくらはぎ)へ施注します。
3か月毎などにて注射を行い、リハビリテーションを継続していくことで、機能回復が見込めます。

ボトックス®

眼瞼痙攣や片側顔面痙攣では、目が乾く、うまく開けられない、顔がゆがむ、つっぱるなどの症状があり、中高年 (50~70歳代)特に女性に多くみられます。
一部治療として手術になる患者さんもいますが、手術とならない患者さんには、症状軽減目的に外来にてボトックス治療を行うことがあります。眼輪筋、頬骨筋、口輪筋などに投与します。 効果は2.3日から2週間で現れます。当院では、初回投与後4週間目での再診とします。副作用として眼瞼下垂や顔面麻痺の副作用が起こる場合もあり、患者さんと相談し適宜投薬量調整をします。2~3か月毎に注射に来院する患者さんが多くいらっしゃいます。片側顔面痙攣がおさえられることで笑顔が増える方、マスクを外せるようになった、目が開いて運転がしやすくなったとお話される方もおり、生活の質の改善が図れる可能性があります。

ゼオマイン®

2020 年 4 月に「上肢痙縮(けいしゅく)」、2021年6月に「下肢痙縮」で承認を得て投与可能となりました。菌体由来の複合タンパク質を含有しないA型ボツリヌス毒素製剤であり、中和抗体にて効果減弱する可能性が低いことが期待されています。
脳卒中にて麻痺が出現した患者さんへのリハビリテーションでは、長期的には痙縮がつよくなり、手足の曲げ伸ばしがしにくくなることがあります。

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